『佐々川は世界レベルの計り知れない可能性がある」長崎県立大学・吉居秀樹さん

長崎県立大学で地方政策の教鞭をとられている吉居秀樹さん。
元々は、情報法を研究していた。情報化、ネットワーク化が急速に進行する現代において、情報に対する法「情報法」がどのように対応できるか、それは社会のあらゆる分野で関係する課題であり、その重要性がかつてなく高まっているという。情報がデジタル化されれば、一瞬で世界へと拡散されてしまう。その流れに乗り遅れた地方は独自性をなくしてしまうだろうと語る。
そのためには、地道に地方の記録を蓄積していかなければならないという危機感を覚えているそうだ。

「佐々町には世界レベルのものが二つもある」

小さな佐々町だが、世界に誇れるものが二つもあるという。
一つは、グローバル企業である「アリアケジャパン株式会社」
業務用を中心とした天然調味料のリーディングカンパニーだ。日本の飲食業はアリアケジャパン無しには成り立たないとも言われるほど。日本のみならず、アメリカや中国、ヨーロッパにもいくつもの工場をもち、まさに世界的な企業。創業から佐々川の水を利用して調味料の製造を営んできた。衛生管理と環境リサイクルが徹底されている。

二つめは、「カブトガニ」
日本では繁殖地が天然記念物として有名であるが、世界的にはカブトガニの血液は医療の現場で欠かせないものとなっている。カブトガニの血液は細菌性毒素と反応する感度が非常に高く、薬の試験に活用されている。まさに人類の命を救っているのだ。

世界的な調味料の加工工場が水を活用し、汚染に敏感なカブトガニが生息する佐々川。
世界レベルを二つも育む佐々川の可能性は計り知れないものがあるという。

「自分たちで自分たちの街を考える意識が高い」

佐世保市が多くの市町村を合併したなかで、佐々町は合併せずに独自性を貫いている。
一般的に地域に移住する場合は、前から住んでいる住民と、移住する人の考え方の違いが問題になる。新しい人を受け入れられる地域の繋がりや地盤作りが大切である。
しかし、大切なものは総じて目に見えない。そのことに気づいた上で、町の取り組みに参加してほしいと言う。引っ込み思案な人もいるが、きっかけがあれば、すぐに取り組む姿勢が佐々町にはある。
そうして佐々町が佐々町らしくあるためには、他の地域と分かり合えるようにしなくていけないだろうと語った。